フランス語エキスパート発展A

 「フランス語エキスパート」科目では、週2回の口頭表現の授業で、フランス語を話し・聞き取るオーラル・コミュニケーションの習得を目指して、口頭練習を大幅に取り入れながらフランス語の基本を学習しました。「フランス語エキスパート発展A」では、そうした授業の方法を引き続き取り入れて、フランス語を使って口頭で担当教員を相手に、あるいは受講生同士でやりとりをする練習をたくさん行い、同時に、基本的な文法事項をしっかりと復習します。また、比較的高度な文法項目を学習し、微妙なことの言える口頭表現の習得を目指します。教科書としては「フランス語エキスパートⅠ・Ⅱ」または「たのしく学ぶフランス語IB・IIB」で使用した文法書を引きつつづき使用します。
 学習項目としては、「フランス語エキスパートⅠ・Ⅱ」に引き続いて、「様々な過去のことを話す」、「比較する」、「条件をつけて話す」、「強調する」、「願望や心配ごとを話す」といった課題を設定しています。授業では、各項目に関連する文法事項を学習(復習)した後、モデルにそって、自分なりの新しい例文を口頭で言ったり、様々なタイプの問いと答えを、その場で作り出しながらやり取りします。また、簡単なテキストを用いて、速読の読解を練習するとともに、テキストの内容にそって応答する会話練習も取り入れます。こうした方法を通して、実際的な文法の知識をより確実なものにすると同時に、コミュニケーション場面において、自発的に話し、かつ、相手のことばに自然に反応できるよう練習します。

授業計画ー春学期
第1週~第2週
 1.1. 半過去の活用と意味: Être et avoirの半過去
 テキスト:現在形を用いた自己紹介。
第3週~第4週(ゴールデンウィークを含む)
 1.2. 習慣をあらわす半過去。
 テキスト:現在形を用いた自己紹介(つづき)。
第5週~第6週
 1.3. 長い文の練習(1): 現在と半過去の組み合わせ。
 テキスト:現在形を用いた自己紹介(つづき)。
第7週~第8週
 1.4. 長い文の練習(2):半過去と半過去の組み合わせ
 1.5. 長い文の練習(3):複合過去と半過去の組み合わせ
 テキスト:現在形を用いた習慣の記述。
第9週~第10週
2. 「大きな数字」を用いた文。
 3.1.人や物の「様子・様態」を言う。
 テキスト:現在形を用いた習慣の記述(つづき)。
第11週~第12週
 3.2. 形容詞の比較級plus......que/aussi...que/moins...que
 テキスト:現在形を用いた予定の記述。
第13週~第15週
 3.3. 副詞の比較級: plus...que, etc.
 3.4. bien, beaucoup, beaucoup de の比較級
 3.5 最上級
 テキスト:現在形を用いた予定の記述(つづき)。
(祝日等で授業時間が確保できないときは、授業実施回数に応じて計画を変更します。また、受講生の習得状況に応じて計画を変更することもあります。)

授業計画ー秋学期
第1週~第2週
 4.1 強調構文:C'est...que, C'est...qui
 テキスト:過去の出来事の記述(1)
第3週~第4週
 5. 大過去の活用と意味
 テキスト:過去の出来事の記述(1)(つづき)
第5週~第6週
 5.1 複合過去と大過去
 テキスト:過去の出来事の記述(1)(つづき)
第7週~第8週
 5.2 半過去と大過去
 テキスト:過去の出来事の記述(2)
第9週~第10週
 6. 条件法の意味と活用
 6.1 条件法現在
 テキスト:過去の出来事の記述(2) (つづき)
第11週~第12週
 6.2 条件法過去
 テキスト:過去の出来事の記述(3)
第13週~第15週
 7. 接続法の活用と意味
 7.1 接続法現在
 7.2 接続法過去

履修上の注意
 この授業は、フランス語科目を通算で「週4回・1年間」以上、履修した人を対象とします。すなわち、「フランス語エキスパートⅠ・Ⅱ」を終えた人、「たのしく学ぶフランス語Ⅰ・Ⅱ」に加えて「フランス語LL」や「フランス語会話」など複数の選択科目を履修した人などが対象になります。自分のフランス語レベルでやっっていけるか、確信がもてない人は個別に相談してください。また、この授業と同時に「フランス語エキスパート発展I B」を履修することを強くすすめます。この授業と「フランス語エキスパート発展I B」は同じレベルで、互いに補い合う内容で構成されていますので、両方の科目を履修することでフランス語の総合力はぐっと上がります。このほかにも、他の中級レベルのフランス語科目を同時に履修すると、学習効果はいっそう上がります。「検定で学ぶフランス語(中級)Ⅰ」、「フランス語LL(中級)Ⅰ」、「フランス語会話(中級)Ⅰ・フランス語会話(上級)Ⅰ」そして「フランス語講読I」などが、この授業を受ける学生さんにとって有益な科目となるでしょう。
 「フランス語エキスパートⅠ・Ⅱ」のときの経験で十分理解しているでしょうが、新しい外国語を短期間で一定レベルまで習得するためには、継続的な反復練習が不可欠です。授業に欠くことなく出席することが当然の前提ですし、「いるだけ」ではなく、各自の積極的で自発的な授業への参加が必須です。学習すべきことはたくさんありますから、授業で学習したことはその日のうちに確実にマスターする心構えで受講してください。課題の提出はもちろん、求められた準備や復習も欠かすことのないようにしてください。

授業の到達目標
・文法の学習(復習)を通して、基本的な文法・構文の知識をさらに確実なものにし、それを創造的に活用できるようにすること。
・「内容のある話」ができるフランス語の口頭での運用能力を身につけるために、より進んだ文法事項・構文・語彙を学習し、実際にコミュニケーションの場面で運用できるようにすること。